こんなことが! 4月17日

〈ま〉の日常

 

 

 

見よ、この一点の曇りもなき蒼穹を。

 

 

 

 

その割に色が薄いな。言われな空の写真とは分からへんやろな。

蒼穹とはちょっとちゃうし。秋から冬の澄み渡った青じゃなく、

夏のくっきりとしたブルーでもなく、春は薄空色なんですな。

 

でも、雲一つない事には違いありません。晴れ渡ったる春の空。

 

今そんな心境です。

 

 

別に何かいい事があったわけじゃありません。

 

 

 

父が死んで10か月。つまり相続税支払いの期限なんですよ。

 

終わりました。

 

いやぁ、しんどかった。

いろんな書類。いろんな調査。税理士の先生とのやり取り。

 

もっとあるのかと思ったらぜんぜんなかったり。

もっと評価が高いと思ったら、え?たったそれだけ! だったり。

 

特に山。びっくりしたわ。山ですよ山。それが……あんなんなんや。

ド田舎の奥の山なんてあんなもんなんや。

バイト暮らしの兄ちゃんでも買えるで。余裕で。

そうかて、あの山全部で都心の土地畳1枚分買えません。全然無理です。

 

 

とにかく終わりました。

 

今はすっきり。春の青空。

 

後は5月の花まつり法要、6月の一周忌。

まだまだ行事が続きます。

 

 

 

実は、ボクはバカで、

以前にもバカネタを書きましたが、またもバカネタです。

 

携帯電話に撮った写真や受信送信のメールがどんどんたまっていくわけやけど、

これ今にあふれるでぇと思ってたら、友人が一言「アホかお前。削除できるやろ」

 

そ、そうやったんやぁあああああ!

 

そこでやりました。時間かかったわぁ。

 

すると、「え?そんなメール来てたんや」と、記憶にまったくないメールが

出てくるわ出てくるわ。

なんでやろ。そんなんあり得ないのに。

多分メールに気が付いた時に酔ってて、

訳分からず確認ボタンをポチッと押してしもてたんやろなぁ。

 

メールしたはずなのに、何の返答もないと怒っていらっしゃる方々、

この場をお借りしてお詫び申し上げます。

 

 

さて、そんな携帯の写真の中に、ボクが地元で撮った写真が幾つか出てきて

(何で撮ったのか、全く記憶にありません)、その1枚になんと歩いている父が

写っていたのです。

 

一昨年の夏のようです。

 

86歳の時の父の歩く姿です。

 

 

 

母と見て「これ絶対お父ちゃんや!」となった訳です。

 

 

毎日よく歩いてました。

夏でも冬でも、雨でない限り、毎日二三時間は散歩してました。

時には五時間も歩いてました。

 

以前にも書きましたが父は認知症でした。

 

その父が毎日二三時間も散歩?

 

それは徘徊とちゃうんかい?

 

違うんです。

確かに認知症ですが、散歩だけ絶対帰ってくるんです。

二時間経とうが三時間経とうが、お腹が空いたら返ってくるんです。犬か。

 

勿論最初は心配でした。

だからどこにいるかパソコンで分かる奴を腰につけ、

携帯でも分かるシステムにしていました。

それでよく見ていました。

時には5キロも遠方へ歩いている時もありました。

 

でも絶対戻ってくるんです。(勿論5キロも歩いてる時は車で迎えに行きましたけど)

 

とにかく、ボクも母も、全然心配しなくなりました。

 

でも世間の方は驚かれたのでしょうね。特に知り合いの方は。

86歳の認知症の老人が延々トボトボと歩いている。

「徘徊老人だ!」「あれ、池田はん?」「池田屋の社長がぁあああ!」

 

親切な知り合いの方が、電話を下さったり、車で送ってきて下さったり、

特に親切な高校生が、警察に通報してくれて……なんでやねん。

警察も池田はんは絶対自力で帰宅すると分かって、笑いながら電話をくれて、

でも一応パトカーで送ってくれました。

それも四年の間に三回くらいあったかなぁ。

 

 

もうすぐ一周忌です。

 

写真を見つけて、いろいろと思いだしてしまいました。

 

でも、こんな写真を撮っていたなんて、こんなこと、あるんだなぁ。

 

 

 

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