劇団運営と新人賞 12月29日
いよいよ今年も残すところあと三日。
早いなぁ。
今年も、早くも ‹恒例・今年の出来事ベストスリー› の時期になってしまいました。
今年もいろいろあったなぁ。
というより忙しすぎて、例年なら覚えていることを、
ほとんど覚えていないのが実情でやんす。
それでも、ええっと、何やろ。
ぎっくり腰?
去年の12月、ぎっくり腰になりました。普段なら四五日で治るのに
当時清水アキラさんや栗田貫一さんのお芝居の演出中で動き回って、
結局年を越して1月末まで治らず、最後は座薬までもらって、漸く治りやした。
今年は一昨日、作った料理をお盆に載せて立ったままテーブルに手を伸ばして
置こうとした瞬間、アッ! やっちまったぜぃ!
でも今年はおこたで本や資料を読んでいるだけなので、もう楽になりました。
これどう? 無理やな。こんなん重大ニュースにならんな。
改めて、もう一度、じっくりと振り返ってみて……
振り返らんでも決まってるやろ、ジャニーズに!
前にも書きましたけど、ジャニーズの方とは何人も仕事をしています。
ベテランでは錦織一清クンや内海光司クン、岡本健一クンや佐野瑞樹クン。
今をときめく関ジャニ∞の村上信五クンに安田章大クン。他にも多数でやんす。
でもジャニーズのグループ丸々のジャニーズ公演は初めて。
そう、来年1月日生劇場の『なにわ侍団五郎一座』です。
NLTからは先輩の海宝弘之さん、ハマキヨの二人、臼間のおねいちゃんも出ます。
でも……ちょっと待てよ。これの初日は来年1月10日。つまり来年の事やんか。
勿論脚本執筆は終わってるけど、舞台は幕が開いて成立するもの。
そうかぁ! これは来年のニュースになるのかぁああああ!
てことで、これは1年後に回ることになりやしたでごんす。
ほな何にしよう?
更にじっくり振り返ると………こればっかりやな。
今年は季節の節目節目に劇団の運営というものに頭脳を使う日々だったような……
ボクには身内としての関わっている四つの劇団があります。
自身が作った劇団〈ま〉
文芸演出部に籍を置くNLT
座外文芸部というか親戚的関わりの松竹新喜劇
創立から15年間作・演出をしているハマコクラブキヨコクラブ
劇団〈ま〉は今年第2回公演をしました。『ボクはヒロイン』
企画から制作、執筆から演出、すべて自分でやりました。
勿論、たくさんの方に手伝って、支えて、助けてもらって。
お芝居、劇評も大好評で、やった甲斐がありました。
更にはNLTでは、6年越しでボクの企画・脚本・演出の『法廷外裁判』
これもお芝居、劇評ともに大好評でした。
あ、そうそう、また新しい劇評が出ました。
赤旗系の月刊誌「前衛」という雑誌の今月号に、先月1ヵ月の文化関係から
一つ選ばれるページで、『法廷外…』が選ばれ、「サスペンスコメディの
傑作が誕生した」とまで書いて頂きました。
ただ、その雑誌、今手元になくて、地元には売ってなくて。
来年東京へ出たら、大きな書店で買って、ここで紹介しますね。
ボクは、NLTに於いて文芸演出部であるとともに、企画委員でもあります。
企画委員は、上演する作品を企画する係です。
常に常に戯曲を読み、探し、企画を立てていくのが仕事です。
更には、劇団の方針、戦略をも考える係です。
平成18年に文芸演出部に復帰して今日まで、三越劇場のものも合わせると全24本中
18本。コメディルネッサンスからの6年で、三越3本を除く、つまり劇団そのものの
公演では21本中15本がボクの提案企画でした。
で21本中ボク自身の脚本は4本『シャルルとアンヌと社長の死体』『十字花』
『舞台は夢』『法廷外裁判』。演出は3本『四角関係』『シャルルと…』
『法廷外…』。ダブってるのもあるので、関わったのは全部で5本。
案外少ないでしょ。
とにかく、な訳で、とにかくコメディの戯曲は一年中探しています。
古い作品も、新しい作品も、コメディになりやすい海外の原作も。
ちなみに下の写真はこの3日間で読んだ戯曲の一部。
結構苦労して手に入れたんですよ。
マルセル・エーメの『他人の首/月の小鳥たち』と『クレランバール』
この2冊はボクが生まれる前に出版されたものです。
そしてジョルジュ・フェドーの『マキシムから来た女』
それ以外にも一昨日はフェドーの『窓から』『恋とピアノ』『私たちの未来の夫』の
一幕物を3作読みました。
更には常に企画委員として、劇団の来年の戦略の企画書も提出しています。
これまでに幾つも企画書を出しましたでごんす。
勿論今年も、チケット改革の企画書を出しやした。
ま、元々シャディ時代からデザインとプランニングはやってましたし、
上京してこの世界に入った後も、若く食えない時代はそれで食ってたから
元々プロなんで。そのおかげで肉体労働のバイトせんでも生きていけたし。
いやぁ、手に職あって助かったわぁホンマ。
ハマキヨは考えたら15年間、作品は全てハマキヨと3人で考えています。
といっても、内容は脚本家であるボクが考えなしゃあないし。
特に今年は15周年やったから(来年記念公演やります)、それらも考えなあかんし。
もっともハマキヨには岸京子ちゃんという超スグレものがいるから、
ボクの比重はぜんぜん楽ですが。彼女は天才ですよホンマ。
とにかく、
ボクは職業作家なのに、脚本を書けばいい、稽古場に行って演出すればいいという
訳ではなく、小劇場の劇団主宰者の方のように、企画、戦略、制作もやらねば
ならぬのです。
自分で望んだんやろ? はいその通りです。
なら偉そうに言うな! はい仰る通りです!
でも今年は特に、その傾向が強く、常に企画、戦略を、事実今日も来年・再来年の
企画、戦略を練っています。
その一つ。
来年よりNLTで新人戯曲賞を作ります。
今年、NLT新人作家育成プロジェクトを企画しました。
そのvol.1として、山崎哲史が7月『人質に乾杯』(演出は代表の川端槇二さん)で
コメディデビューしました。彼は今NLTの文芸演出部に籍を置いています。
今回vol.2として、第一回NLTコメディ新人戯曲賞を新設しました。
締め切りは来年7月末。受賞作は賞金30万円、再来年春にNLTで上演します。
それに付随して4月初頭、コメディ作家育成のためのワークショップを開催します。
NLTにある傑作ブールヴァールコメディの貴重ビデオや、ボク自身が保持している
松竹、吉本、新派、歌舞伎、東宝、明治座等の貴重な喜劇のビデオを見ながら、
喜劇の定義分類から書き方までの講義です。
詳しいことは、このホームページのトップページからクリックすれば見られます。
勿論NLTのホームページでも。当たり前か。
皆さん、奮ってご応募くださいまし。
又作家を目指す若い方や友人に教えてあげて下さいまし。
さぁ、今年のニュース第3位は、〈ま〉やNLT、ハマキヨ等、
劇団運営に多く関わったこと。
そして新人賞まで作っちゃったこと。
これでしょうか。
ううん。何とかひねり出した感が………(笑)
2014年12月29日