はぁ……又ちょいといっぷく。
なんかサボってばっかりやな。
そこで観たDVDと呼んだミステリーが、これがなかなか。
今、その二つの余韻に浸ってます。
この時間を利用してご紹介しますね。
え? 別にいらんて?
そんなこと言わずおつきあいください。でないと今月も更新が……ばらすなよ。
まずはDVDから。
なんとなんと品川庄司の品川ヒロシ監督の『サンブンノイチ』

いやぁ、おっちゃん驚きました。
ドンデンドンデン又ドンデン。
ここまでドンデンの嵐は小説では山口雅也氏の『解決ドミノ倒し』か
リチャード・マチスン『奇術師の密室』、円居挽氏『丸太町エヴォワール』
くらでしょうか。
加えて違和感のない進行。カット割り。
この人はお笑いより監督の方があってるのかもしれません。
お笑い芸人としてはイケイケどんどんタイプで、人の笑いも盗りまくり、
人の喋りを潰し、何と下品な芸人さんだと思ってました。
それは関西人だろ、と思ってらっしゃる方。確かに関西人は
五月蠅いしあつかましいです。でもあつかましい関西人でも、
絶対やっちゃいけないのはひとの番を奪うこと。
そ、芸人品川クンの十八番。
加えて小説、料理本、旅行本の出版。挙句に映画監督。
ますますお偉いお方におなりあそばして……
そこへ有吉先生のあの一言、「おしゃべりクソ野郎!」。
そうです、あの『おしゃクソ事変』です。
さすが有吉先生。
はっきり言って映画も、前の二作は‹成程›程度と思ってました。
自らの、自ら美化し偽悪化した自伝的映画の域は出ていないし。
舞台でいえば、中劇場に進出した小劇場演劇のような。
それが今回は……いやぁ面白かった。
というより、立派な監督ですよ。勿論ボク的にはですが。
なんというドンデンの連続。
理系タイプのミステリ好きにはたまらんやろな。
勿論木下半太氏の原作小説があるので、ストーリーもドンデンも品川監督が
考えたものではありません。
でもそんなこと言ったら、大監督でも、原作のある映画や、
小説の映画化は当たり前やし。
つまり品川監督の作品選びと、原作の脚本化作業が優れているという事ですよ。
役者もいい。
メインは六人。
藤原達也 = 意外でした。出来るやないの囁きツッコミ。それもうまいやないの。
田中 聖 = 適役です。地ですか?
ブラマヨ小杉 = (小杉クン的に)自然やなぁ。
この三人、セリフのテンポは全て漫才の息。早い早い。すごい事ですよこれ。
後の三人は中島美嘉、窪塚洋介、池畑慎之介の方々。
こういう作品は好き嫌いがあるでしょうね。
でもボクは好きです。
品川監督、これからも頑張っていい作品を作って下さい。見ます。
次は小説。
これはすごいよ。いろんな意味で(笑)。

今絶版なんですって。
幻の作家の幻の傑作と言われてます。
そぅ、幻と言われてます。いろんな意味で(笑)。
ボクは、地元のブック●フのような店で見つけました。
で早速読了。
うーん。アッという間に読んじった。
導入部の竹内文書そっくりの六色金神文書の存在。
クローズドサークルの展開。不可能犯罪がバンバン。
そして、バカミスの如き解決と………
いえない。これ以上。
これをくだらないというか、騙されたと思うか?
一つだけ。
ボク、後半に出てくるオチ、四年前にとある舞台で使った。
勿論、先例があるとは知らずに。
うまくいきましたよ。
調べるとこの小説の方が先に出版されています。
つまりボクは知らずにこの作者と同じことを考えた訳ですな。
で、読み進み、そのオチを知った時の僕の反応。
「ちょっとぉ。それなんアリぃ?」
ボクのお芝居を見たお客様も同じ感想だったのでしょうか?
でもあの時はすごく受けたし、改めてDVD観ても、すごく受けてるし。
なんて素敵なお客様!
勿論、その後の大団円つまり大オチは違いますけど。
でも……なんだか、複雑な気持ちです………
とにかく、ちょいとと思ったコーヒーブレイクが、
すごく濃い時間になってしまいました。濃いというのか?
こんな思いと引き換えに……朝だ……
仕事が………